こんにちは、ハウジング山一です。

家づくりの要ともなる「間取りプラン」ですが、多くの方は単純に方位と動線だけに着目して決めてしまいがちです。しかし、住みやすさと美しさを同時に実現するためには、他にも着目すべき点があります。

今回は、設計士と一緒に家づくりをするハウジング山一だからこそお伝えしたい、そんなポイントについてお話しします。

●土地の方角や動線だけではない大切なこと

例えば、南向きの土地はとても日当たりが良いため、全ての部屋を南に配置して南面に大きな窓をたくさん設けたくなります。しかし、それは結果的に外から屋内が丸見えになってしまうため、カーテンが開けられない薄暗い家をつくる可能性を高めます。
そして、そんな環境だと、せっかくつくったウッドデッキもほぼほぼ使えない…
なんてことにもなりかねません。

また、南向きの土地では玄関も南向きにつくるのが一般的ですが、リビングのエアコンの抜き位置も考えておかないと、玄関のすぐ隣にエアコンの室外機が置かれているということもありがちです。

北向きの土地の場合は、南向きとはまた違った問題が発生します。まず考えられる問題は、家の顔となる正面の外観をすっきりさせにくいということです。トイレ・脱衣・風呂といった水回りは北に配置されるのが一般的なため、換気扇や不均一な高さ・サイズの窓が正面に並んでしまうからです。

さらに、水回りの近くには給湯器を置くことも多いので、外観を後回しにして間取りを考えると、正面から見える位置に給湯器などを置くことになりかねません。

だからこそ、間取り図を見るときは、単純に方位と動線だけを見るのではなく、次の点も同時に見ていただくべきだと考えています。

●わが家は周りからどう見えるのか？

誰も通りかからないような場所にお家を建てるのなら話は別ですが、基本的にこれからお家を建てようとする土地のほとんどは、それなりにお家が密集している場所ではないでしょうか。
そうなると、ご近所の方を含めて周りからわが家がどう見えるのかを意識しつつ、間取りプランや窓の位置・大きさなどを考えることも大切です。

大きな窓を採用したとしても、外からの視線が気になってカーテンが開けられないようなら、たっぷりの光も入らず、風を通すことも難しいですよね。
ウッドデッキも同様で、仲の良いご近所さんならまだしも、見ず知らずの通りかかった人に見られながらだと、活用しにくくなってしまいそうです。

●立面図に出てこない部材の位置

図面を見るにあたってもう1つ読み取っていただきたいのは、立面図には出てこない部材の位置です。

【特に注意したい部材の例】
・エアコンの配管と室外機
・給湯器（エコキュートなら本体と室外機）
・樋（軒から地面までのたて樋）
・給排気口（キッチン・水回り・収納・居室）
・電気メーターボックス
・太陽光発電の宅内引き込み線
・太陽光発電のパワコン（外部に設置するなら）
・蓄電池（設置するなら）

これらを考慮しないまま進めてしまうと、先にお話ししたように、お家の正面が大変なことに…。

だからこそ、間取り図を見る際のポイントとして今日のお話を覚えておいていただければと思います。
そして、図面を読み解く力を養えば、より住みやすく、より素敵な家ができあがる近道にもなりますよ！