施工事例

介護のしやすさと暮らしやすさを両立したバリアフリー住宅

  • 二階建て

家づくりの際に望まれていたこと

実はM様邸は、弊社の設計士・船原慶太の義父母のお家です。理学療法士の妻とも相談を重ね、両親の将来を考えて車椅子での生活になっても暮らしやすいバリアフリー仕様になっています。

設計段階から将来的には1階のみで生活が完結する平屋ライクな間取りをイメージしており、実際に車椅子を使用するようになってからも、暮らしやすく、介護もしやすいお家になりました。

内観の特徴

間口の広い玄関扉と、ゆとりある玄関ホール

車椅子でも使いやすい、広々とした玄関周りになっています。靴の着脱を楽にするベンチを設置しても余裕のある広さです。

また、玄関のすぐ横には、車椅子でも使いやすい仕様の洗面化粧台と、通常より開口部が広い三連引戸のトイレを設置しています。

手すりについては、理学療法士の妻のアドバイスもあり、必要になった時に設置場所や種類を決めることになりました。身体の状況により最適な位置や高さが異なるからです。

そして、歩行に介助が必要になってきた頃に、介護用のレンタル手すりを設置しました。レンタルの理由は、車椅子を利用するようになったら撤収・返却できるからです。この手すりは、必要な所に自由に配置でき、寄りかかっても倒れないので、とても重宝しました。

その後、車椅子の介護生活を送るようになり、レンタル手すりは返却し、車椅子が通れるスペースを確保しました。もし壁付け手すりを造作していたら、手すりの厚みの分スペースが狭くなり、介助しにくくなっていたと思います。普段ならわずかだと思えるスペースの違いが、介助・介護生活になると利便性の大きな違いになります。

吹き抜けやウッドデッキが開放的なリビング

過ごす時間が長いリビングは上部を吹き抜けにし、ウッドデッキを併設しています。
ハイサッシや吹き抜け部分からはたっぷりの採光があるため、明るく快適な空間に。
目隠しのフェンスを設置したことで、外からの視線も気にならず、カーテンレスの開放的な生活が実現しました。

そして、3方向からアクセスできる一階中庭ウッドデッキには、物干し用のバーを設置。洗濯室とファミリークローゼットから中庭まで数歩なので、洗濯物を干す・取り込む際も時短で楽に作業ができます。2階のバルコニーに洗濯物を干す家と比較すると、重い洗濯物を持って階段を昇り降りしなくてすむので、家事負担の大幅な軽減になっています。

水回りをまとめ、作業が楽になる動線を意識

オープンスタイルのキッチンに適度な高さの手元隠しをつけたことで、見せたくない部分は見えにくくしました。
アイランドキッチン(換気扇の向こう側が通路)なので、洗面脱衣室(上の写真の奥にある三連引戸)への家事動線も最短距離で便利です。キッチンで料理をしながら洗濯をするなど、水回りの家事が楽になるのもポイント。

三連引戸の洗面脱衣所の両サイドには、ファミリークローゼットと浴室を隣接させています。このファミリークローゼットは、お風呂上りや朝身支度の着替えが洗面脱衣室から一歩ですむのでとても便利です。日常の歯磨きなどにはこちらの洗面を使用します。

ダイニングを間仕切れば個室に

キッチン横のダイニングは、間仕切りを追加すれば義父母の個室にできるようにしました。1階だけで生活を完結する平屋ライクな使い方をする場合に重宝する仕掛けです。

また、ウッドデッキ部分や窓からの光がたっぷり入るスペースなので、ダイニングテーブルを少し移動させるだけで、レストランの個室のような雰囲気に。子どもや孫たちが集まる時もゆったりと楽しみながら食事をすることができます。

吹き抜け部分の木目天井と、安全で便利な柵

木のぬくもりに落ち着きを感じながら暮らせるよう、吹き抜け部分の天井には木目を採用しました。テイストを合わせて柵も木製にし、統一感を演出。

日当たりの良いこのスペース、実は布団を干すのにも便利に使えます。

バルコニーや2階の窓から干すわけではないので、外壁や屋根の汚れが布団に付着する心配や、雨や花粉・黄砂などの影響を受けることがないため、自分のタイミングで1年365日布団が干せるようになりました。

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